発達障害
漢字を書くことが嫌いな子ども
あなたのお子さんは漢字を書くことが好きですか?ノートは真っ赤なチェックだらけ。横でやらせると書き順がめちゃくちゃで注意ばかり。したくもないケンカをしながら宿題をやらせることになります。なのに教師からの指摘は厳しく、直しても丸がもらえなかったり、おうちでしっかり見てあげてくださいと言われたり。「低学年の頃、漢字が出始めたばかりの頃はこんなことなかったのに…。」こんなお悩みを相談される機会が本当に多いのです。まず、間違い方にも種類があることを理解しましょう。
- 点が打たれていない、線が一本足りないという「形のミス」
- へんやつくり、枠に対する大きさなどの「バランスのミス
大きくはこの二種類に分かれます。書き順については、教師は練習後のノートしか見ていないので注意はない事がほとんどですが、家でチェックしようとすると怪しいことがしばしば見受けられます。これについてはおうちでお母さんがその都度注意することになりますね。こうなると、子供たちは
- 自分で直せる画数のミス
- 自分で直しにくいバランスのミス
- 親にだけ注意される書き順のミス
など混ざった状態でやることになり、何にどう気を付ければいいか分からず困ってしまうのです。そのため、漢字練習を家でやるのがとても大変に。なぜ漢字学習はこんなに大変なのでしょうか?それは教師たちが教科書体を漢字学習の基準としたことにあります。しかし、その教え方が体系化されているわけではないので、子どもたちは漢字の形やバランスについて多方面から異なる指摘を受け、振り回されている可能性があります。
特に漢字のバランスについては、具体的に伸ばす長さが決められているものではなく感覚的なものなので、教わる子どもたちもどうすればいいのか全く分かりません。手伝おうと思っても、大人も字は千差万別。そもそも親も自分の字が教科書体ではないので教えるのも難しいのです。その結果、どんなアプローチをされるかによって子どもたちの漢字の好き嫌いがはっきりとわかれるのです。
きれいな字という感覚的なものが子どもたちを苦しめているとしたら、私たちは何をどのようにアプローチすべきでしょうか。今、子どもたちに求められているのは、みんなが読める漢字を書けるようになること。そうするとこれまでの細かく指摘を入れる指導から、ピンポイントでわかりやすい指導へとアプローチの仕方をシフトしていくことが求められます。例えば漢字を書くときに共通する、
- 左側のへんから書くこと
- 左(へん)と右(つくり)の高さをそろえること
など、1つだけルールを決めて書いていくトレーニングを積み重ねていくことで、その漢字に意識を集中させ、形やバランスを認識しやすくさせるというアプローチもその1つです。しかし1番大切なのは、しっかりと書けたことを評価し、自信を育ててあげること。細かく指摘し過すぎると、それがストレスとなり漢字が恐くて書けない子どもになってしまうかも知れませんよ。本来勉強はわかれば楽しいもの。漢字もその1つ。お母さん、赤いチェックに振り回されないで!
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