プロ家庭教師コラム

発達障害
自身の体験を話すこと(前半)

発達障害:教師が自身の体験を話すこと

時々、こんなことを生徒から言われます。

  • 先生はもともと勉強が好きだったから出来るんだよ!
  • 先生はもともと頭良いから俺の気持ちなんて解んないでしょ?

いずれも、笑顔で馬鹿話が出来る仲の良い生徒から出て来た言葉です。彼ら・彼女らは、笑いながらこう言うので、私はいつも否定していました。その際に、具体的に学生時代どんな生徒だったかを話す時もあります。その結果大体は部活や学校生活の思い出話から、本人の悩み相談や愚痴へ移行します。

そんな話の中で、気が引けてしまい今まで話せずにいた話があります。それは、あまりにも低い点数を取った体験談です。「そんな点数を取った人物に、教師として今学問を教える資質があるのか」と言われてしまったら、と思うとなかなか恥を捨て切れず、その辺の致命的な失敗談は、今までふわっと何となくぼかしてきました。ですが実は最近、いつものように「先生は元々頭良いから」と言われた際に、思い切って告白してみました。自分は数学が大の苦手で、本当に嫌いで、なかなか克服出来なかった、と。進路に関わる大事な定期試験で1桁を取ったことも実はある、と。元々頭良いなんて天才は全体の1%くらいで、自分はその1%ではない、と。

発達障害:あまりにも低い点数を取った体験談を生徒に話す

長年「そんな奴に教わっても無駄じゃん」と言われると思って言えなかったのです。だましている気分になって耐え切れず告白したものの、内心は戦々恐々でした。しかし、それに対する生徒たちの反応は、私が予想していたものと違いました。

  • え!? 数学一桁だったの!? それなのに今そんな出来んの!?
  • どうしたらそうなったの!? どうやって出来るようになったの!?

予想外も予想外です。目の色が変わったようでした。

宿題をなかなかやらなかったり、志望校に対して危機感を持てなかったり、様々な理由で勉強を頑張れなかった生徒を激励する時によく、「先生には解らないよ、元々頭良かったんだもん。」と言われることが多かったのです。どんな話をすれば勉強に取り組めるのか、その糸口を探すのに必死でしたが、どんな例え話をした時よりも、自分も出来なかったことを話した時が、今までで1番生徒の関心を引きました。

生徒と教師である前に、人と人である、ということでしょうか。誰かの言葉や作品の引用よりも、本人の言葉や体験の方が響く、特に自分にだけ打ち明けてくれた秘密、というのはずしんと響くものなのかも知れませんね。

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発達障害サポート

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