発達障害
目で覚える九九
今回は九九についてお話したいと思います。九九を覚えるとき、「いんいちがいち、いんにがに… しちしちしじゅうく、しちはごじゅうろく…」と覚えてきた方は多いと思います。しかし、この唱えて覚える暗証法がなかなか定着せず、九九でミスをしてしまうお子さんが一定数存在します。
その原因の1つに「サ行の言いにくさ」が挙げられます。「さしすせそ」のサ行がうまく発音できなかったり（「さしすせそ」が「たちつてと」になってしまったり、「し」が「ひ」になってしまったり、など）、数字の「なな」と「しち」の言い換えと「よん」と「し」の言い換えがごちゃごちゃになってしまったりなどするのです。それらが九九の暗唱にも影響して7の段あたりからつまづいたり苦手になってしまうようです。
暗唱に頼らず別の方法で
そのようなケースでは、暗唱には頼らず別の方法を探すことで克服できたりします。例えば、視覚認知に頼る方法などがあります。暗唱は口で唱えて耳に入る作業、つまり聴覚認知を使うわけですが、WISCなどで言語理解の数値が低く知覚推理が優位な子供（発達障害を含む）にとってはなかなか暗唱も難しかったりします。そんな場合に色のついた九九の表を貼って、目で探しながら覚えていく方法が有効だったりするわけです。（ビジョントレーニング）
九九はこの後の様々な算数の単元の核となる最重要項目です。皆さんの九九暗記の少しでもお役に立てればと思います。
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学習障害の学習方法
｢読み･書き｣は学習において欠かせません。発達障害を持つ生徒さんの中には、その｢読み書き｣を苦手とする生徒さんもいます。読み書き学習に支障をきたす障害として、ディスレクシア（識字障害）があります。ディスレクシアの人の中には、文字の違いがわからない、逆さまに文字を覚える、という特徴を持つ場合があります。例えば、アルファベットの「bとd」「pとq」を間違えて書いたり、書くのに時間がかかったりする、という事が多く見受けられます。そのような症状を改善する方法として、「ビジョントレーニング」が効果的です。
ビジョントレーニングの実例
低学年向け
- 30㎝程離した箱目掛けて、ボールを入れる。入ったら、少しずつ距離を遠くしていく。
- お手玉を右手で投げて左手でキャッチする。それができたら反対の手で同じことをやる。投げる高さを徐々に高くして、同様に行う。
- 紙の上下に何本か書いてある線をなぞる。直線、曲線、ギザギザ等、迷路の形になっている線と線の間をなぞる。
高学年向け
- ランダムに1～9まで書かれた数字を、順番通りに○（まる）をつけていく。
- ランダムに書かれたアルファベットの中から、”DOG” “PEN”等、意味のある単語を見つける。
- 紙に描いてある人型と同じポーズをする。
学習障害を持つ生徒さんには、教科書や参考書などの通常の学習とは別に生徒さんに適した訓練を平行して行うことで、少しずつ症状を緩和し学力の向上へつなげることができるようになります。学習障害は生徒さんにとって自己嫌悪に陥りやすい障害ですが、特性を理解し一緒に改善へと努力することで、「出来なかったこと」が「出来るようになる」のです。プロ家庭教師のジャンプでは、経験豊富なプロ家庭教師がひとりひとりの特性を理解し、学習障害を持つ生徒さんの自宅学習を強力にサポートしています。
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