発達障害
できる力を伸ばし自立学習に導くまとめノート指導法

• 文字を読んだり書いたりすることに時間がかかる
• 授業中にノートを取ることができない
• 提出物や定期テストに不安を感じている

など「勉強したい！できるようになりたい！」と思っているけど学校のような集団での授業形式に合わせることが難しく、期限までに提出物を仕上げることができないことから評価につながらず悩んでいる子どもたちが大勢います。プロ家庭教師のジャンプでは、生徒一人一人に合った教材を使った指導により、生徒の個性に寄り添った指導を行っています。

私の指導した生徒にも、文字を1字1字をなぞりながら読むことが精一杯で、1つのまとまった言葉として捉えることが難しい子がいました。書き取る作業は、見て、読んで、書くといったステップを要するため更に困難となり、一文を写すのにもかなりの時間を費やしていました。生徒から、授業の板書をノートに取って勉強したいけど、書いている途中で消されてしまい困っているノート提出もあるので授業ノートを作りたいとの相談を受けました。ご家庭からは、その場で読み取って書き取ることが苦手なので、学校の勉強はつらいと思います本人が頑張りたいと言うのでプロの先生にお願いすることに決めましたとプロ家庭教師のジャンプを選ばれた経緯を伺いました。板書の書き取りや授業ノートが作れないことに悩む生徒のストレスを解消し、家庭学習を習慣化するためにも、学校でも使え、学びどころが一目でわかるまとめノートが必要だと考えました。

まとめノートで効率的に学習

まずは定期テストの過去問を分析し、教科書本文からの出題が占める得点の割合が大きいことがわかりました。そこで生徒には教科書をベースに授業に並行した内容のまとめノートを作ることを提案しました。学校のノートに合わせて見開きの構成にし、左のページはその単元で習う文法とその解説、右のページには覚えてほしいポイントとその文法が使われている教科書の本文を穴埋め形式にした練習問題を取り入れました。1枚のプリントに、必要な情報をおさめるシンプルな内容にすることで、大事なところをピンポイントで集中的に学習できるように工夫しました。

また視覚的にも捉えやすくすることで、生徒の精神的な負担を軽減させ、限られた時間でスムーズな学習になつながるよう心がけました。ここをしっかり勉強したら大丈夫だよと小まめに声がけをしながらまとめノートを使った指導を行いました。生徒も「勉強するところがはっきりしてわかりやすい！先生がこれで大丈夫と言ってくれるから安心する」とまとめノートを使った学習を気に入ってくれた様子でした。

学校の授業がわかるようになる

あらかじめまとめノートでポイントを押さえておくことで、学校の授業に対応しやすい環境を作っていきました。まとめノートで学習内容を確認した後、教科書本文と学校指定のワークをもとに作った練習問題を使って実践の場を設けました。まとめノートを見ながら問題を解く作業に慣れてもらうことで、自立学習につながることを目指しました。また書き取る力を養うトレーニングとして、まとめノートを学校のノートに書き写すことを宿題としました。自分で書き写したまとめノートを学校の授業に持参することで「まとめノートで準備をしていったから授業がよくわかった！最後まで授業に集中できた！」とまとめノートが予習となり授業が復習となる相乗効果を生み、学習内容の理解に結び付いたようでした。

ご家庭からも「先生からの宿題は自分からやろうとしています。まだ時間はかかりますが最後までやり遂げる習慣がついてくれたのが嬉しいです。」とのご報告があり、自発的に机に向かうようになった生徒の変化に驚かれていました。今後の指導でも、生徒一人一人に合った教材を用いて質の高い指導になるよう努めたいと思います。