プロ家庭教師コラム

発達障害
発達障害と字の練習

100万回意味のないことを言われるほど苦痛なことはありません。発達障害を持つ子どもたちは余計そう感じます。特に様々な発達課題を難なくクリアしてきた大人が言う「字は綺麗に書きなさい」は、彼らには苦痛そのものでしかありません。識字の段階で形が整っている活字が歪んで見える子もいますし、大きさを揃えることが難しい器用さの子もいます。実は字の大きさを揃えるのは案外に難しい、バランス感覚の必要な作業なのです。「きれいに」「そろえて」など、曖昧な指示では何をどうすれば良いかが認識できず、「意味のない小言」に成り下がってしまいます。なので、一人一人の発達の段階を見極め、段階に適切な指示、注意喚起などをリアルタイムにしてあげることこそ100万回繰り返したい指導であります。

以前数学を担当した生徒は、極端に書く文字が小さく、ノートを見せてもらうと非常に見辛いつまりに詰まった文字を書いていました。それまで、授業で問題演習をするときには「大きく、見やすく書きなさい」という話はことあるごとにしていましたが、「家庭教師の時間」という条件が外れた瞬間、文字を詰めて書いてしまっていることに気づきます。そこで方眼、マス目のある用紙に問題を書き、解いてみるようにしました。その際、「1マスに1文字」とルールを明確にしました。するとそれまでよく見られた、自分で書いた途中式の数字の見間違いによる計算ミスが格段に減りました。自分で書いて自分で惑わされるということが減ったため、と考えられます。

考えてみれば当然のことで、人が字を覚えるときには、ほぼ間違いなく1文字ずつ勉強してきたはずです。その際、多くのドリルや問題集で正方形のマスの中にお手本があり、それを見ながら何回か書いて練習し、覚えます。小学校の途中まではそれでなんとか頑張ってきた「綺麗な字」を、普通の横罫線(大学ノート)に変わってから苦戦した記憶がある人は多いのではないでしょうか。

こと識字障害、ディスレキシアの子どもたちにとっての難しさは、字自体の形を認識すること、またそれを再現することにあります。練習が必要なのはもちろんですが、そのやり方は考えなければなりません。ただ書く時間も必要ですが、普段文字を書くタイミングで練習し、習慣をつけるということは重要です。そのときに一人で迷わず字の調節ができるようにしてあげることが大事なのです。

発達障害を持つ数多くの生徒さんが入会される中で、プロ家庭教師のジャンプでは目の前の生徒さんが何に困っているのか、どのような世界が見えているのか、苦手なことがある中でどのような能力に長けているのか、苦手をカバーできる別のルートはないか、常に糸口を探しています。学力や能力の裏側の、根底のやり方を変えることから、その生徒さんの新しい成長を目指して支援してまいります。

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発達障害サポート

発達障害サポート

プロ家庭教師のジャンプでは、学習障害、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、多動性障害(ADHD)などの発達障害をお持ちの生徒さんの自宅学習をサポートしています。「学校ではきちんと教えてくれない」「特別支援学級に入ってから勉強がどんどん遅れていく」「親が教えても勉強してくれない」といった悩みを抱えている方は、発達障害の生徒さんを多く指導してきたプロ家庭教師のジャンプにご相談ください。

プロ家庭教師のジャンプは理想的な家庭指導を目指し、生徒1人1人に合わせた指導カリキュラムや、矛盾のないシステムが高い評価をいただき各ご家庭から92%という高い満足度をいただいています。本ページに掲載されている「アンケートの回答」は、ジャンプに入会したご家庭から実際にご回答いただいたアンケートの一部です。ストレスを抱えることなく学習習慣を身につけるために。生徒さんの学力を伸ばす、ジャンプのプロ家庭教師をぜひご活用ください。