ASD

注意欠陥・
多動性障害と
学習方法

注意欠陥・多動性障害(ADHD)とは?

注意欠陥・多動性障害は、不注意、衝動性、多動性を症状とする行動に関する障害です。授業中など机に座ってじっとしていることが困難で、注意力を維持しにくく、時間感覚がずれていて、いくつかの情報をまとめて整理することが苦手です。多動性が少ない場合には注意欠陥障害(ADD)に分類されます。症状が軽度の場合、幼少期には周囲が気付かないことも多いです。

注意欠陥・多動性障害の特性

1多動性・衝動性優勢型

じっとしている(同じ場所に留まっている)ことが苦手です。話しだすと途中でやめることができない、自分のことばかり一方的に話す、手癖足癖などの体を動かす癖がやめられない、衝動的に不愉快な発言をしてしまうといった傾向があります。

2不注意優勢型

落ち着きがなくすぐに気が散ってしまう、集中力が続かない、話を聞いていないように見える、忘れものが多いといった症状があります。片付けがうまくできなかったり、不器用だったりといった傾向もあります。

3混合型

早期発見が難しい注意欠陥・多動性障害ですが、1・2が混合しているため比較的早くに発見されやすい一方で、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)との区別が難しく、障害の診断が難しい傾向があります。

注意欠陥・多動性障害の学習方法

ADHDの学習方法

プロ家庭教師のジャンプの生徒さんにはADHD(注意欠陥・多動性障害)を抱えながら、不登校傾向、または不登校になっている生徒さんが数多くいます。そういった生徒さんに対する支援の一例を、事例を挙げてお話します。

ADHDを抱えている中学生の生徒さんの事例です。薬を服用しつつ勉学に励んでいたものの、その薬の副作用により体調を崩してしまいました。その影響で「やる気」が低下してしまい、学校を長く休んでしまいました。無理して頑張り過ぎてしまったこともあるでしょう。それから「学校に行きづらい」と感じるようになり、不登校になってしまいました。その後はご家庭と学校との密な連携のおかげでタッチ登校から特別支援学級への登校へとステップアップしていきましたが、以前までは普通学級にいたためか「今の自分が他人にどのように見られているのか」と人の目をひどく気にして、発達障害を持ち不登校である自分を卑下し、ありのままの自分を受け入れられない様子が顕著に見られました。

プロ家庭教師は指導の中で、その生徒さんが抱えている問題は「自分の悪い側面ばかりを見続けていること」だと考えました。そして、その支援策として「自分の良い面とできる面に目を向けるようにする」方法を取りました。ジャンプのプロ家庭教師が具体的に実践したのは以下の3つです。

  1. 指導をしていく中で、生徒さんができたことを1つ1つ褒める。
  2. 他の生徒との比較ではなく、過去の自分と比較するようにする。
  3. できるようになった自分を褒めるようにする。

ネガティブ思考の生徒さんにとって「新しいものさし」を生徒さんに与えました。すると、徐々に今の自分を認め、落ち着きを取り戻し、自身がどのような人間なのか、今がどのような状況で何が必要なのか生徒さんが自分自身で整理をするようになりました。

発達障害に関わらず、人はできないことやネガティヴな事に目を向けがちですが、少し物事の見方を変えるだけで生きることが楽になり視界が開くことがあります。ジャンプのプロ家庭教師はその新たな見方を提示するだけでなく、1人1人が抱える発達障害を理解した上で、個人に1番に適した指導・支援の仕方を考えていきます。また、生徒さんのことで悩まれるご家族の皆さまの相談も遠慮なくご相談ください。生徒さんにとって1番最適な環境は何か?を一緒に考えていきましょう。

WISC-IV 知能検査

WISC-IV(ウィスク・フォー)は現在世界で広く利用されている代表的な児童向けウェクスラー式知能検査です。注意欠陥・多動性障害(ADHD)や学習障害などを診断するツールとして、医療機関をはじめ日本でも広く利用されています。

WISC-IVの検査結果は、生徒さんの指導を進めていく上での重要なヒントとなります。検査で算出された数値は生徒さんのレベルを示すだけでなく、その数値のバランスによって得意・不得意の「傾向」を知るために大いに役立ちます。WISC-IVの検査結果は、指導開始の前に必ずジャンプのプロ家庭教師にご提示ください。生徒さんの状況を知ることで、生徒さんが受け入れやすい学習方法をジャンプのプロ家庭教師が実践します。