学習障害の特性
1ディスレクシア(読字障害) |
似た形状の文字が理解できない、読んでいる場所を見失う、逆順に読んでしまう、読んだ内容が理解できないといった文字を読むことが困難な障害です。整然と並んだ状態の文章でも、ディスレクシアを持った人の目で見ると文字が「踊る」「動く」「かすれる」といった状態で認識されるので、症状のレベルにもよりますが教科書を読んだり黒板の文字を書き写したりといったことが大変難しくなります。 |
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2ディスグラフィア(書字障害) |
文字を書くということが困難な障害です。授業中に先生が黒板に書いた内容はわかるのに自分のノートに書き写すのが難しかったり、文章をうまく書けない、鏡字を書いてしまう、文字や読点をうまく書けないといった症状があります。「伝」という感じを何度も練習しても「にんべん」が書けず「ぎょうにんべん」を書いてしまう。そのような特定の文字に対して「書けない」という場合もあります。 |
3ディスカリキュア(算数障害) |
算数で使用する数字や記号を理解・認識できず、計算ができない障害です。繰り上がりや繰り下がりが理解できない、数の大小が理解できないといった症状があります。「数」を不得意とし、数と現実世界との関係性が理解出来ない傾向があります。 |
学習障害の学習方法
「読み・書き」は学習において欠かせません。発達障害を持つ生徒さんの中には、その「読み書き」を苦手とする生徒さんもいます。読み書き学習に支障をきたす障害として、ディスレクシア(識字障害)があります。ディスレクシアの人の中には、文字の違いがわからない、逆さまに文字を覚える、という特徴を持つ場合があります。例えば、アルファベットの「bとd」「pとq」を間違えて書いたり、書くのに時間がかかったりする、という事が多く見受けられます。そのような症状を改善する方法として、「ビジョントレーニング」が効果的です。
- 30㎝程離した箱目掛けて、ボールを入れる。入ったら、少しずつ距離を遠くしていく。
- お手玉を右手で投げて左手でキャッチする。それができたら反対の手で同じことをやる。投げる高さを徐々に高くして、同様に行う。
- 紙の上下に何本か書いてある線をなぞる。直線、曲線、ギザギザ等、迷路の形になっている線と線の間をなぞる。
これらを指導中に行い、続けていきます。すると、入会前は「なかなか先生の注意を聞かない(話している人を見ない)」と言われていた生徒さんが「先生の注意が聞けるようになった」「見るのが上手になった」と学校の先生から変化の報告が。プロ家庭教師の自宅での指導中でも「目の動きが良くなった」「字を見たり書いたりすることが上手になった」と実感出来た実例があります。上記は低学年の生徒さん向けですが、字や身体を使う高学年向けのトレーニングもあります。
- ランダムに1~9まで書かれた数字を、順番通りに○(まる)をつけていく。
- ランダムに書かれたアルファベットの中から、”DOG” “PEN”等、意味のある単語を見つける。
- 紙に描いてある人型と同じポーズをする。
学習障害を持つ生徒さんには、教科書や参考書などの通常の学習とは別に生徒さんに適した訓練を平行して行うことで、少しずつ症状を緩和し学力の向上へつなげることができるようになります。学習障害は生徒さんにとって自己嫌悪に陥りやすい障害ですが、特性を理解し一緒に改善へと努力することで、「出来なかったこと」が「出来るようになる」のです。プロ家庭教師のジャンプでは、経験豊富なプロ家庭教師がひとりひとりの特性を理解し、学習障害を持つ生徒さんの自宅学習を強力にサポートしています。
WISC-IV 知能検査
WISC-IV(ウィスク・フォー)は現在世界で広く利用されている代表的な児童向けウェクスラー式知能検査です。注意欠陥・多動性障害(ADHD)や学習障害などを診断するツールとして、医療機関をはじめ日本でも広く利用されています。
WISC-IVの検査結果は、生徒さんの指導を進めていく上での重要なヒントとなります。検査で算出された数値は生徒さんのレベルを示すだけでなく、その数値のバランスによって得意・不得意の「傾向」を知るために大いに役立ちます。WISC-IVの検査結果は、指導開始の前に必ずジャンプのプロ家庭教師にご提示ください。生徒さんの状況を知ることで、生徒さんが受け入れやすい学習方法をジャンプのプロ家庭教師が実践します。