プロ家庭教師コラム

発達障害
二次障害と叱り方

二次障害という言葉を知っていますか?学習障害やADHD 、自閉スペクトラムなどの発達障害を抱えたお子さんが、周囲との関わりの中でストレスを溜め込み、様々な症状を併発してしまうこと。これが、二次障害と呼ばれる現象です。

私たちが生徒さんたちと出会う時、二次障害が起きかかっている…もしくは起きてしまっている生徒さんの割合は、3割から半数近くになります。何が原因なのかを、過去に遡って目撃することは出来ません。しかし、生徒さんの二次障害と関係の深い事柄があるとしたら、それは「叱られ方」です。発達障害の生徒さんに対して、特に適さない叱り方というのがあります。

  1. 感情に任せた人格否定
  2. 言い分を一切聞かない
  3. 出来ないと決めつける

彼らが何かをしようとして出来なかった時に、それが怠けた結果なのか、病気の症状が原因なのかは、判断が難しいこともあります。障害の有無に関わらず、また大人か子どもかも問わず、人は楽な方へ流れる特性を持ちます。この時に、「お前はこれだから駄目なんだ」と叱ってしまうのと、「○時に勉強を始められなかった原因を一緒に考えよう」と話し始めるのとでは、お子さんに与える負担が全く違います。

前者は、叱られていることしか解りません。もっと言うと翌日思い返した時に、自分を否定された事しか覚えていません。また、具体性もないので、何を直して良いのかも解りません。困った事に、この後丁寧に具体的に、何を直すべきか説明をしても、最初の衝撃で聞こえていません。後者は、責める言葉や否定がないので、冷静にすんなり受け取ることが出来ます。また、一緒に考えてくれる協力体制である為、叱られる前特有の嫌な雰囲気は半減します。一緒に考えることで、半分は自分の力で改善点に気付けた実感も手伝い、素直に受け止めることが出来る訳です。

人格を否定されると、反発するか意識を遮断して、自尊心を守る。忘れようとする。大人でも子どもでも共通の反応です。何度も自尊心を傷付けられた子どもが、負担を溜め込んでストレスと戦う中で、ある日突然何かが壊れる。これが二次障害に繋がるのです。二次障害が発症したら、それまで以上に本人の負担は重くなり、支える周囲の心も疲弊する為、可能な限り阻止したいところです。

では、どうしたら発症を防ぐことが出来るのでしょう。私が生徒さんたちと向き合う際、叱る際に大事にしていることは、

  1. 事実を問い情報を引き出す
  2. 生徒の言い分を聞き、部分によって肯定する
  3. 終始笑顔を崩さない

この3点になります。

発達障害の生徒さんの半数は、自分の気持ちのコントロールや、それを相手に伝えることが苦手です。しかし、事実を伝えることは可能なので、事実を引き出す質問をします。例えば、毎日20時になったら勉強を始める約束が守れず、宿題が出来なかった場合、「何で宿題やらなかったの?」は抽象的かつ叱られる雰囲気が伝わり過ぎて萎縮してしまうので、「昨日の20時何してた?一昨日は?その前は?」と、宿題をやる約束だった時間に何があったのかを笑顔で尋ねます。

もしかしたら、宿題をやりたくても熱中症で寝込んでいたり、部活の遠征や練習試合で疲れて寝てしまったのかも知れないのです。やらなければならないのに出来なかった罪悪感の上に、「なんでやらないの?」と責められてしまうと解決に向かうことが出来ません。その時何があって、原因は何だったのかを明らかにすることで初めて、どうしたら良いかを考え始めることが出来るのです。

この記事を私が書こうと思った背景には、学校現場の事情も少なからずあります。学校現場で働く友人たちがここ数年、発達障害や学習障害の生徒さんがとても増えたと口を揃えます。見ようによっては、以前から多かったのが認知されておらず、適切な対応をしてもらえていなかったのが、こうしてテレビやネットで情報が拡がり認知されることで、より適切な対応や療育を受けられるようになってきたとも言えます。しかし、友人たちが口にする現場の困惑を聞いて、学校現場の先生方は多くの業務を抱え、大勢の生徒さんに対して責任を負っていること、学校現場の先生方はここまでハンデを持った生徒さんが増えることを想定して免許を取られた訳ではないことを感じました。

ハンデを持った生徒さんは、気を付けていても和を乱してしまったり、指示された行動がすぐには取れないことがあります。それは生徒さんのせいではなく、病状のせいなのですが、業務の進行を阻害されたと感じて心ない叱り方をされる先生も中にはまだいらっしゃいます。そんな風に学校で嫌な思いをしてしまった時に、ご家族からも否定されてしまったら、どれだけつらいかと胸が痛みます。一番の味方であり、心の拠り所は、ご家族だからです。そんなご家族の気持ちも、生徒さんの気持ちも、両方に寄り添えるジャンプの先生だからこそ、解決策や改善案に一緒に取り組んでいける!そう実感してもらえるよう、今日も頑張ります。

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